クラウドメールとは?活用するメリット・デメリットを解説

サイバーソリューションズ
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2023年9月12日

メールは今やビジネスにおいて欠かせないツールです。機能性やコスト、セキュリティ対策など導入に際して検討すべきことは沢山ありますが、近年クラウドメールを導入する企業が増えています。

「クラウドメールは従来のメールとどう違うのか?」「クラウドメールを導入するメリットは?」など、気になる方も多いでしょう。

この記事では、クラウドメールの概要とメリット・デメリットに加え、導入の際の選び方についても解説します。クラウドメールの導入や社内のメールシステムの切り替えを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

クラウドメールとは?

クラウドメールとは、社外のクラウド環境上にメールサーバーを構築することでWebブラウザやアプリを使ってメールを送受信できるメールサービスのことです。インターネット環境さえあればどこでもメールの送受信ができるため、利便性の観点から近年利用が拡大しています。多くの人が利用している「Gmail」などもクラウドメールの一種です。

オンプレミス型との違い

従来、企業のメールシステムの多くは「オンプレミス」で構築されていました。「オンプレミス」とは、自社内にメールサーバーを設置することで、社内の端末からメールサーバーに直接アクセスしてメールの送受信を行うシステムのことです。オンプレミス型のメールシステムは、端末ごとにメールソフトをインストールする必要があるため設定が煩雑になりやすく、アクセスできる場所や端末が制限されているなどのデメリットがありました。

その点クラウドメールは、メールサーバーを社内ではなく社外のクラウド上に構築しているため特別なソフトをインストールする必要がなく、インターネットを通じてサービスにログインすればそのまま利用することができます。

また、オンプレミス型の場合は自社内にサーバーを構築するため導入コストがかかり、サーバーの設置場所が必要になるだけでなく、セキュリティ対策や障害時の復旧なども自社で行わなければなりません。それに対してクラウドメールは導入コストが低く、サービス提供者に管理を任せられます。

もちろんオンプレミス型のメールシステムにも、拡張性の高さやランニングコストの低さといったメリットはあります。自社の現状や課題を把握したうえで選択することが大切なのです。クラウドメールのメリット・デメリットと選び方を把握したうえで検討してみることをおすすめします。

クラウドメールを使用するメリット

従来は、自社内にメールサーバーを設置するオンプレミス型のメールシステムが主流でした。しかし近年では、クラウドメールを導入する企業が増えてきています。2020年に総務省から発表された「令和2年 情報通信白書」によると、クラウドサービスを導入している企業は全体の64.7%で、そのうち48%の企業がメールサービスを利用している、という調査結果が示されています。

クラウドメールが普及している背景には、使用するメリットの大きさが挙げられます。ここでは、クラウドメールを使用するメリットとして以下の4つをご紹介します。

・社内にサーバーを設置する必要がない

・場所やデバイスを選ばず利用できる

・メールボックスの容量が大きい

・メールセキュリティ対策ができる

参考:令和2年版 企業におけるクラウドサービスの利用動向

社内にサーバーを設置する必要がない

クラウドメールを利用すれば、社内にサーバーを設置する必要がありません。

オンプレミスでのメールサーバーの構築には、サーバーそのものの価格以外に、周辺機器や設定にかかる費用、ネットワークの整備などにもコストがかかります。また自社内にサーバーを設置する場合、導入にコストがかかるだけでなく、管理も自社で行わなければなりません。普段のメンテナンスやセキュリティ対策、災害時・障害時の復旧にも自社で対応する必要が出てきます。もちろん運用・保守を専門の業者に依頼することもできますが、その場合にもコストがかかり、スピード感に欠ける恐れも考えられます。

その点、クラウドメールであれば、社内にサーバーを設置する必要はありません。サーバーそのものの費用や周辺機器などのコストを抑えられるだけでなく、管理を事業者側に任せられるため手間も省けます。また、クラウドメールではデータをクラウド上に保存しているため、自社で停電などが起こったとしてもデータを保つことが可能です。セキュリティ対策や災害時の対応なども安心して任せられるサービスを選ぶと良いでしょう。

場所やデバイスを選ばず利用できる

クラウドメールの大きなメリットは、場所やデバイスを選ばずに利用できるという点です。

従来のオンプレミス型メールサーバーを利用する場合、デバイスへのメールソフトのインストールや複雑な設定などの手間がかかりました。また、アクセスできるのは社内のネットワークからのみで、社外からはメールを使えないなどのデメリットもあります。

テレワークが普及している昨今、どこからでもアクセスできるメールシステムの導入が求められています。クラウドメールは、インターネットさえ使えれば場所やデバイスを選ばずに利用可能なので、現代の働き方にも適しているのです。Webブラウザさえあればどこからでもアクセスできるため、特別なメールソフトをインストールしたり、社内のネットワークにわざわざ接続する必要もありません。

メールボックスの容量が大きい

オンプレミス型のメールサーバーはサーバーサイドにメールアドレスを保存しておくことができない構造だったため、送受信できるメールデータの容量には上限がありました。しかしクラウドメールの場合、ベンダーの大規模なサーバーにメールデータを保存できます。

メールボックスの容量はサービスやプランによって異なりますが、無料のクラウドメールでもGB単位でのメールボックスが利用可能です。容量不足の心配をする必要はほぼありませんが、容量に応じてコストがかかるため、プラン選択は慎重に行うことをおすすめします。

メールセキュリティ対策ができる

セキュリティ対策が簡単に実施できるのも、クラウドメールのメリットです。セキュリティ対策には専門的な知識とコストがかかりますが、クラウドメールを利用することでベンダーが提供しているセキュリティ機能を簡単に利用できます。

近年、メールのセキュリティ対策の重要性がより高まっています。例えば、2022年から日本国内での被害が急増している「Emotet」は、主にメールから感染するマルウェアです。感染すると情報漏洩インシデントにつながるだけでなく、取引先やクライアントにも大きな影響を与えてしまいます。

サイバーソリューションズが提供しているクラウドメールサービスを使えば、マルウェア対策以外にも、メールの誤送信対策や脱PPAP支援など様々なセキュリティ対策の実施が可能です。クラウドメールの導入を考えている方は、ぜひ検討してみてください。

参考:マルウェアEmotetの感染拡大に関する注意喚起

クラウドメールを使用するデメリット

便利なクラウドメールですが、デメリットも存在します。「なんでもいいからとにかくクラウドメールを導入しよう」と考えるのではなく、デメリットも考慮したうえで最適なサービスを選択しましょう。

クラウドメールの使用には、以下のようなデメリットがあります。

・ユーザー数が多いとコストが上がる

・システムトラブルに社内で対応できない

ユーザー数が多いとコストが上がる

1つ目のデメリットは、ユーザー数が多いとコストが上がるという点です。多くのクラウドメールサービスは従量課金制を採用しており、ユーザー数やメールボックスの容量に応じて月額料金がかかります。ユーザー数が増えるほどランニングコストも高くなるため、従業員の数に応じた選択が大切です。

大規模な企業などでは、クラウドメールよりもオンプレミス型のほうがコストを抑えられる場合もあります。もちろん別途サーバーの維持費や人件費といったオンプレミス型特有のコストはかかるため、慎重に検討したうえで選択することをおすすめします。

システムトラブルに社内で対応できない

2つ目のデメリットは、システムトラブルに社内で対応できないという点です。クラウドメールには社内での管理が必要ないというメリットがありますが、逆を言えば障害が起こった時に社内では対応できません。

サイバーソリューションズ株式会社の「クラウドメール障害の実態調査 2021」によると、クラウドメール障害を経験している企業は全体の31.5%にも上ります。

クラウドメールを導入する際には、保守・管理体制の整ったベンダーを選ぶと良いでしょう。稼働率の高さやサポート体制に注目することをおすすめします。信頼性の高いクラウドメールを選ばなければ、いざという時にメールが使えず、損失につながる恐れもあります。

参考:クラウドメール障害の実態調査 2021

クラウドメールの選び方

クラウドメールにはメリットとデメリットがあり、サービスによって機能や特徴にも差があります。ここでは、クラウドメールを選ぶ際のポイントを3つご紹介します。クラウドメール導入の参考にしてみてください。

セキュリティ対策は万全か

セキュリティ対策が万全なクラウドメールサービスを選びましょう。近年メールを利用したサイバー攻撃は数多く報告されており、特に注意が必要です。例えば特定の企業や組織を狙って送信される「標的型メール攻撃」や、Emotetをはじめとするマルウェアへの感染を狙った「ばらまき型メール」、大きな被害が想定されるランサムウェアなど、メールを使ったサイバー攻撃被害は後を絶ちません。

アンチウイルス・アンチスパム機能以外にも、よりセキュリティを強固なものとするために必要な機能もあります。メールの誤送信対策や脱PPAPを推進する機能など、情報漏洩のセキュリティインシデントを防ぐための機能をチェックしておきましょう。

保守やサポート体制が整っているか

2つ目のポイントは保守やサポート体制です。クラウドメールを導入した当初は分からないことも多くあるでしょう。システム担当者だけでなく実際に利用する従業員の理解も得なければなりません。クラウドメールを問題なく利用するためには、充実したカスタマーサポートが必要となります。

また、障害時の対応や稼働率など運用・保守体制が万全かどうかも確認しておきましょう。メールが使えなくなると、ビジネス全体に大きな悪影響を及ぼします。信頼性の高いサービスを選ぶことが大切です。

必要な機能が揃っているか

必要な機能が揃っているかどうかも確認しておきましょう。「クラウドメール」と一口に言っても様々で、メールボックスの容量やセキュリティ機能、オプションなど、ベンダーやプランによって差があります。自社に必要な機能が全て揃っているかどうかを確認し、それに見合うだけの価格で提供されているかどうかを見極める必要があるのです。

例えばサイバーソリューションズの提供しているクラウドメールサービス「Cybermail Sigma」は、基本的なメール・チャット機能以外に多数のセキュリティ機能を備えており、容量に応じた料金プランとオプションによる機能追加が選択可能です。自社に必要なサービスを柔軟に、またコストを抑えて利用できるため、ロスが少なく、安心してクラウドメールを利用できます。

まとめ

この記事では、クラウドメールについて解説してきました。クラウドメールはクラウド環境上にメールサーバーを構築し、インターネットを通じて利用できるメールサービスです。従来のオンプレミス型のメールと違って社内にサーバーを設置する必要がなく、場所やデバイスを選ばずに利用できる他、メールボックスの容量やセキュリティ対策の利用といったメリットが多数あります。

クラウドメールを選ぶ際は、セキュリティ対策やサポート体制、提供されている機能に注目しましょう。サイバーソリューションズが提供しているクラウドメールサービス「Cybermail Sigma」は、高い稼働率とセキュリティ機能で安心して利用できるだけでなく、必要な機能を選んで柔軟に低コストで利用できるクラウドメールです。自社のビジネスや従業員数などに応じて、適切なサービス・プランを選択することをおすすめします。

 

自社に合ったクラウドメールの選び方について詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
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